03/29/13
第6回のポッドキャスト番組では、前回に引き続き、田中恭子さん にお話を伺いました。オーラソーマとは?というところから始まって、この世界に引き込まれたきっかけや、実際に現在はどのような形でセッションを行っているか、今後はどのようなアイディアをお持ちであるか・・・というところまで、じっくりと語っていただきました。
オーラソーマをきっかけに何が変わったか?というご質問には、「自分をより受け入れられるようになった」とおっしゃっていた恭子さん。自分についてよりよく知ることそれ自体は、すぐさま自分を受け入れることにつながるわけではないかもしれませんが、初めの一歩であることは確かなのだな・・・と感じました。
恭子さんはアメリカに来て30年ほどというタイミングで、さらに新しい分野に挑戦されています。これからアメリカでキャリアを築こうという人だけでなく、「今さら・・・」という周囲や自分自身の言葉によって、やりたいことに一歩踏み切れない人にとっても、とても勇気づけられるお話だと思います。それではお楽しみ下さい!
03/11/13
先日、ジャパニーズ・ファミリー・サポートセンター(JFSC) のワークショップに初めて参加しました。テーマは「世界からの難民について知ろう!」。私の住むサンディエゴは全米でも受け入れている難民の数が最も多い都市であることを初めて知りました。スピーカーのうちのお一人、なおさん という方は、サンディエゴに移住したのちに最初はボランティアでビルマのカレン族という少数民族の支援を開始。そのうちにサポートする人の数が増えてきて、ついにはNPOを立ち上げてしまったというパワフルな女性です。
このワークショップには、実際に何年もビルマの難民キャンプで生活していたところ、UNHCR(国連難民高等弁務官事務所) のプログラムでアメリカに難民として移住するチャンスを得て、お母さんと二人でアメリカにやってきたという人が参加していました。まだアメリカに来て一年足らずなのに、立派に英語でプレゼンテーションをしていたり、堂々と質問に答えたりする様子からは、帰るところのない状況でアメリカに移民としてやってきた人特有のたくましさが感じられました。
なおさんの立ち上げたNPO、Karen Organization of San Diego は、連邦政府の大きな助成金を勝ち取り、現在では専用のオフィスを構えて運営が行われています。カレン族の人々の支援には、日常のこまごまとした相談事から、働く先を見つけることまで、実にバラエティに富んだ業務が含まれているそうです。例えば、まだアメリカに来たばかりで英語がままならないとき、住んでいる家のドアから差し込まれたチラシなどが重要なものかどうかも判断がつきにくいときなどに、受け取った人々がそのチラシをもってオフィスに来るのだそうです。また、難民としてやってきた人々が、最終的な目標である経済的な自立を果たすことを支援するため、常日ごろ、カレン族の人々を雇ってくれそうな雇用主と関係を作り、何度も足を運んでは、一人でも多くの人を雇ってもらえるようにかけあったりというのも重要な職務だとなおさんは言っていました。
難民支援について学べたことはもちろん、なおさんのような方がサンディエゴで頑張っていることを知ることができて、とても有意義な時間となりました。今後、是非ポッドキャスト番組にもご出演いただけるとの快諾もいただきました。さらに踏み込んだお話を聴けることを、今から楽しみにしています。
02/04/13
こちらの記事 に書いたカウチ・サーファーのネイサンは、我が家に2週間ほど滞在した後、次のステイ先に向けて出発しました。この間に、世界征服サミット(World Domination Summit) のサンディエゴ在住の参加者によるミートアップがあり、今年の7月に向けての抱負を語り合ったりする機会もありました。我が家に滞在した2週間の様子は、こちらのネイサンのブログ記事 にもまとめられています。
2年半ほど旅を続けているネイサンですが、今後について実は悩んでいました。ずっと旅行を続けたい気持ちと、一箇所に留まって、ひとつのプロジェクトにじっくり取り組んでみたり、あるいはそこで出会う人々との縁を育てたいという気持ちで揺れ動いているのです。彼自身もブログ記事“Living with Too Much Uncertainty and a Fear of Commitment” に書いていますが、ひとつのところに留まると、また旅に行くことがもうできなくなるのではないか、という恐れもあるようです。また「自分は、旅をしながらも食生活を含めた健康的なライフスタイルを続けることをテーマにブログも書いているのに、旅を続けなかったらそれができなくなる」とも考えていました。旅行して面白い体験をし続けなければ、誰も自分に興味を持たないだろう、とも。
ネイサンを送り届けたあとも、このことについて考えていました。自分のアイデンティティの一部となっているプロジェクトなりゴールなり属性などに終わりがきたとき、人は“identity crisis” に陥ることがあります。例えば私が国連職員という勤務先を辞めて、結婚のためアメリカに来た当初などは、まさにこの状態でした。それまで「国連という機関で働く自分」に価値を見出していた部分がまったくなくなってしまったのですから。そういった属性をとりはらったとき、多くの人は自分とは何か?この世で何ができるのか?人の役に立つことができるのか?自分のいる意味とは、あるいは価値とは?といった疑問の答えを求めてsoul searching をすることになります。ひとつ思うことは、私たちが本来持っている性質や人間性といったものが、次へのステップへと導いてくれるのではないか、ということです。ネイサンがこれから旅を続けるのか、それともここで一旦終わりにするのか。その答えを見出そうとして取る行動そのものにも、ネイサンらしさが現れているはずです。7月の世界征服サミットでの再会を期して別れを告げながら、それまで私もまた頑張ろうと気持ちを新たにした出会いでした。
01/28/13
今年やりたいことのひとつに、ポッドキャスト番組を作るというものがあります。新年があけ2週間がたち、さてそろそろとりかからなければ・・・と、図書館から本を借りてきたりネットでリサーチをしたりしていたのと平行して、先日の記事に書いたカウチ・サーファー を我が家に受け入れることになりました。
泊めてくれるお礼に自分のもっているスキルは何でも提供します、ということで、ポッドキャストについて聞いてみたところ、彼も以前ポッドキャストを作ったことがあるとのこと。1時間ほどコンピュータの前でプロセスを説明してもらいました。本を読んだりYouTubeの動画を見たりしてある程度の知識は得られたのですが、やはり何か新しいことを学ぶ際には、経験者が実際に手を動かして説明をしてくれるというのは非常に有益な方法だな・・と再認識させられました。
ふとしたご縁から、初回の番組のインタビューをさせてくれる人も見つかり、夫のマックで録音をしようと思っていたところ、以前ユーストリームの番組を一緒にやっていたこの方 から「試しにマイクとミキサーを貸してあげる」とのありがたいお申し出が。ミキサーなんて敷居が高いと思って敬遠していたのですが、実際に使い方を説明してもらうと(必要最低限のところは)非常にシンプルであることがわかりました。それらの機器を携えてインタビューに臨み、無事に初回の番組のメインのコンテンツになる部分を録音することができました。また、カウチサーファーの彼も、サンディエゴ滞在はあと数日になってきたので、本日英語でのロング・インタビューをさせてもらい、これから編集をするところです。
ポッドキャスト番組はかなり長い間「やりたい」と思っていながら、あれやこれやと理由をつけて先送りにしていたのですが、今年の3月頃をめどに始めることができそうです。また今後はスカイプ経由でのインタビューもしていく予定です。日本でも海外でも、国際結婚や国際恋愛をされている方、ブログやビジネスをお持ちの方で「ポッドキャスト番組に出ても良い」とお思いの方は、ぜひ etsuko@mypeacefulfamily.com までご連絡下さい。
01/22/13
英語で“Couch Surfing” という言葉があります。ウィキペディアの日本語版にもこちらの説明 があるように、宿泊先を探している旅人と、場所を提供してもよいと思う人を結びつけるコミュニティ のことです。この仕組みを利用して旅をする人のことをCouch Surfer とも言 ったりします。2年前から参加しているWorld Domination Summit (世界征服サミット )には、主催者のクリスも顔負けの旅人たちが多く集まりました。初年度に日本からサミットに参加したこの友人 もこのカウチ・サーフィンで宿を確保していたようです。
実は今、我が家にもカウチ・サーファーが滞在中です。去年の世界征服サミットをきっかけに、サンディエゴから世界征服サミットに参加した人たちのネットワークができ、Facebook上で交流したり、たまにミートアップで集まったりしていました。先週木曜日にそのFacebookのコミュニティのページに「またサンディエゴに帰ってきます。もし数日間滞在できる場所があれば是非教えて下さい」との書き込みがあり、投稿者はサミットの場を含めて実際に何回か会ったことのある信頼できる友人の友達だったので、夫と相談の上「もしよかったらうちにどうぞ」とFacebook上で返事。数時間後に「ぜひよろしく」という返事があり、詳細を連絡しました。
土曜日の深夜にやってきた彼はここ2年くらいアメリカ中を旅して回り、定住所を持たないノマド生活をしていることが判明しました。サンディエゴに来る前は6週間ほどハワイにいたとのこと。旅行をしながらも健康的な生活を送るというゴールを追及する彼のウェブサイト、Nonstop Awesomeness はこちら です。事前に聞いていたとおり、さっそく翌日には得意の料理の腕をふるってくれました。一言でいうと「好青年」で、滞在場所を提供している私たちにことあるごとに感謝の意を示してくれるだけでなく、ハワイから来る直前に購入したというウクレレを弾いてくれたり、ノマド生活の長短について率直なところを話してくれたり、今年の世界征服サミットに向けての抱負を語り合ったり、私たちにとっても日常生活とはちょっと違う刺激をもらう数日間になりました。おそらく留学生をホームステイさせるというのも似たような感覚なのでしょう。数日後にはまた次の土地(今回はロサンゼルス)に向かう予定だという彼は、食に関する番組を作成するというプロジェクトを行っているそうです。
カウチ・サーフィン をする際には、ネットでのどんな出会いにもあてはまる注意はやはり必要でしょう。初心者はまず(今回の私たちのように)周囲の知人・友人の紹介だったり、共通の趣味やなんらかのつながりがある人からホストしたり、してもらったりする方法もあります。またソーシャル・メディアや、本人が実名で行っているブログなどのウェブ・プレゼンスを確認して、信頼できそうかどうかを判断することもできるでしょう。友人同士やカップルでカウチ・サーフィンをする人々もいるそうです。もし自分が「カウチ・サーフィンで宿を確保したいな」と思っている場合は「どうしたら信頼してもらえるのか?(自分だったらどんな人なら信頼できるか?)」という点から考えてみると、何をすべきかおのずと見えてくるのではないでしょうか。
01/15/13
2011年から始まった世界征服サミット(World Domination Summit )は今年で3回目を迎えます。今年も開催都市はオレゴン州ポートランド。参加者が去年の2倍の2000人になるのにあわせて、会場もさらに広いところになります。過去2年とも素晴らしいお天気に恵まれ、美しいポートランドを存分に味わいながらの参加になりました。金曜の夜のオープニング・パーティ、土曜・日曜の基調講演やワークショップ、そして締めくくりのパーティに至るまで、盛りだくさんという言葉では言い表せないほど充実した2日半のこのイベント。今年は7月5日から7日の週末に行われます。
既に半数のチケットは9月までの時点で販売が終了。残りの1000枚はアメリカ西海岸時間で1月16日(水)午前9時から(日本時間の17日(木)午前2時から)販売が開始されます。この機会にぜひチケットを入手したい!と思われる方はこちらのページ を確認の上、準備をして臨まれることをおすすめします。残りのチケットが1000枚のところ、現在(イベント参加に興味を示している人が登録している)ウェイティング・リストには8000以上もの名前があるとのこと。1000枚がネット上でさばかれるには数時間はかかるかもしれませんが、いずれにしても一日のうちにはなくなることが予想されます。どうしようかな?と思われている方、是非「世界征服サミット ポートランド」で検索して事前のリサーチをしてみてください。今年はまた格別な経験になりそうで、今からワクワクしています。
11/14/12
私は10年前の今日、11月14日にアメリカに移住しました。2002年の5月に婚姻届を出し渡米の手続きを開始し、夏ごろに移民ビザを取得。当時勤務していた国連機関に退職の申し出をし、後任の選出に関わり、引継ぎをし・・・としている間に季節も変わり、いつのまにか11月になっていました。ロサンゼルス空港に到着後、予定通りイミグレーションのところで別室に案内され、手続きをすませてパスポートに暫定グリーンカードのスタンプを押してもらったときはほっとしたものです。それからシャトルバスでサンディエゴに向かい、オールドタウンのトロリーの駅で夫がバラの花束を持って待っていました。その足で向かった近所のメキシコ料理のレストランから日本の家族に「着いた」と公衆電話から(!)電話をしながら、ああ、本当にアメリカに来たんだ・・・という実感が湧いてきました。
そのときの私に、10年後には国際結婚や子育てのサポートをする仕事をしている、とか、3人の男の子の母親になっていると聞かされても、そんなことあり得ないと思っていたことでしょう。実際、その当時は子どもが欲しいかどうかさえ定かではなかったのです。特に子ども好きというわけでもなかったし、夫の「ぜひ子育てを体験したい」という強い希望がなければ、別に二人で楽しく暮らせばいいじゃない・・・と思っていた可能性も大いにありました。また仕事にしても、国連は(傍から見れば)あっさり辞めたものの、国際協力の仕事には未練がありました。そのため、サンディエゴに引っ越したあとも、国連時代の友人のつてでJICAのコンサルタントとして雇われ、8ヶ月ほどの間にベトナムに5往復して現地でしばらく暮らしたり、サンディエゴの非営利団体の中でも国際協力を行っている団体を中心に職探しをしたりしました。実際には国際協力の仕事は見つからず、家庭内暴力を防止する活動をする団体で勤務を開始しました。
その仕事のあと、進路に迷ってコーチングを受けた結果 、サンディエゴの日本語補習学校での事務局長の職に就き、翌年には長男が生まれました。長男が生まれてからの6年間は、それまでの4年間と比べても時間の流れが加速したような印象があります。フルタイムの仕事、次男の誕生、その合間に模索し始めた新たな働き方、生き方・・・ソーシャル・メディアがそれまでよりもさらに一般的になり、私がこのブログを始めたのは2009年のことです。2010年には本を出版し、それまでに行っていた親子コミュニケーションコースの講師に加え、国際結婚成功コンサルタントとしての仕事も始めました。そして2012年。三男が無事誕生したのは2月のことでした。夏にはハワイに一家で引越し。贈り物のような数ヶ月のハワイ生活を経てサンディエゴに帰ってきたあと、これまで10年近く住んだところから引越しをすることにしました。
“Change is constant”. ありとあらゆる物事は常に変化し続けます。10年後にはどこで暮らしているのか。子どもたちは、夫は、私は何をしているのか。区切りの年に振り返ることを楽しみに、また頑張ろう・・・と思う渡米記念日なのでした。
09/27/12
このブログでもWorld Domination Summit (世界征服サミット) については何度も書いてきました。1年目は500人、2年目は1000人の参加者を集めて、オレゴン州ポートランドで行われたこのイベント。サンディエゴでは今年のイベント(WDS2012)に参加した人々がFacebookでグループを作り、活発な意見のやり取りや、定期的なミーティングも行っているようです。今日のクリス・ギレボーのブログ記事 によると、早くも来年夏に行われるWDS2013のチケットが来週に発売になるとのこと。例年通り、今年の7月に行われたWDS2012でも、来年のWDS2013の「前売りチケット」が提供され、最後に参加者全員に贈られたサプライズ の効果もあり、既に多くの席は埋まっているようですが、それでも来週には1000人分のチケットが$497で提供されるそうです。その後は1月にもう一度チャンスがありますが、この時点ではもしかするとチケットも若干高く設定されるかもしれないとのこと。
そもそも「世界征服サミットって何??」と言う方は、今年も日本から参加された堀正岳さん が、メイン・ステージの講演ひとつずつにつき、詳細な記事を書いてくれています(堀さんのブログ で今年の7月から8月初旬にかけての記事を探して下さい)。また、「クリス・ギレボーって??」と言う方には、こちらのインタビュー動画がお勧めです。クリスの20代前半ごろから今までの10年ほどが本人の言葉でまとめられています。
クリス・ギレボーの最初の本「常識からはみ出す生き方」 は日本語訳が今年の夏に完成し、アマゾンや書店で入手可能です。ぜひ来週チケット入手にチャレンジしたい!と言う方は、まずこちらのページ でウェイティングリストに登録して下さい。そして販売開始はアメリカ西海岸時間で10月3日(水)の朝8時。販売ページはこちら になる模様です。日本時間では水曜日の夜、真夜中の時間。去年のチケットは発売開始後13分で売り切れたとも言われているので、高速インターネットが使える環境でトライすることをお勧めします。
最後に、今年の講演のひとつのビデオを見つけましたのでこちら にシェアしておきます。これは堀さんの「あなたは変であればあるほど成功できる」 という記事で書かれたクリス・ブローガンというブロガーによる話で、聴衆の笑い声が絶えず聞こえてきて、視覚的にも楽しめる講演でとなっています。来年のWDS2013、今から楽しみです!
09/24/12
7月に「誕生日にcharity:waterを通じて水のプレゼント!」 という記事を書きました。アフリカを始めとする世界の途上国の人々に、清潔な水を届けようという趣旨で活動しているこの団体では、誕生日のお祝いに使うお金を寄付するというコンセプトを推奨しており、私も創始者本人が世界征服サミット で講演した際、壇上からのよびかけに応えて協力を表明しました。私が今回設定した目標は39人に水へのアクセスを届けられる金額の$790。知り合いもそうでない人も含めて多くの方が寄付をしてくれました。
この団体では「集まった寄付を、迅速に現地の活動に役立てる」という目的で、このようなキャンペーンも90日ごとのサイクルで締め切りを設けています。7月の誕生日の直前に始めたキャンペーンも9月末で終わりということで、今朝、目標額に満たなかった若干分を改めて寄付し、790ドルが送られるように手配しました。こちらのサイト に行くと、この寄付がどんな形で活用されるのかがわかるようになっています。またこの資金がもとになったプロジェクトが終了した際には、メールで報告が送られてくることになっています。こちらは1年半ほど時間がかかるとのことですが、忘れた頃にやってくるのを楽しみにしています。
直接寄付をしていただいた方だけでなく、ブログを読んでくださったりシェアするという形でご協力いただいた皆様、本当にありがとうございました!
09/18/12
7月にポートランドで参加した世界征服サミットの基調講演のトップ・バッターはDr.Brene Brown でした。彼女は長年の研究の結果「心を開くこと」について語った”Power of Vulnerability”というTEDトーク の動画で大変有名になりました。この基調講演については世界征服サミット同志である堀さんのこちらの記事 にまとめられています。今読み返してみてもあのとき会場で味わった感動が蘇ってきて幸福な気分になりました。
この世界征服サミットで出会ったサンディエゴの友人Greg は、去年のサミット参加以来起こした具体的な行動のひとつとして、自分のラジオ番組 を始めていました。1年ほどがたった今、彼のラジオ番組でDr.Brene Brownをゲストに迎えてインタビューをしたエピソード が昨日放映されたのです。彼女が長年追求しているテーマである“Vulnerability” とは、日本語では「脆く、傷つきやすいこと。攻撃に対して弱いこと」と訳されています。これは英語でも文脈によって意味が違ってくる言葉のひとつで、たとえば戦争や喧嘩など実際の戦いや、あるいは法廷ドラマやアメリカで架橋を迎えている選挙戦などの場面においては、“being vulnerable” ということは何をおいても「避けるべきこと」になります。弱みを見せたら相手にそこを付け込まれて攻撃されてしまいますから。でも、この世界で自分と折り合いをつけ、他人との関係を構築しながら、ハッピーに生きていくことという観点で使われるこの言葉は少し違ったニュアンスがあります。「心を開くこと」と言えばいいでしょうか。誰に対しても心を開くことには抵抗がある人が大多数だと思います。それは、心を開くと何が起こるかわからないからです。信頼した人に裏切られたり、人を好きになってうまくいかなかったというような経験を持ち出すまでもなく、毎日を何気なく生きているだけでも、油断するとちょっとしたことで思わぬ攻撃を受けて傷つく可能性に満ちているのがこの世界です。
ラジオ番組のインタビューでは、Dr.Brownは“feeling vulnerable” の例として「自分のビジネスを始めたり、大勢の前で初めてスピーチをしたり、自分から愛を告白したり、深刻な病気かもしれないと検査した結果を手にしたときに感じるあの気持ち」と説明しています。そして、それでも心を開くためには勇気が必要だと。なぜ心を開くのか?そこに出てくるのがこの言葉。
“Your capacity to be wholehearted can’t be greater than your willingness to be heartbroken”
実はインタビューでは最後の“heartbroken” は“uncool”(クールでない) と置き換えられていますが、彼女にとっては“being vulnerable” と“being uncool” とは同じことなのです。彼女は新しい本“Daring Greatly” の中で、今は「一生懸命にやっている」とか「ワクワクしている」ということがかっこ悪いことのように思われているけれど、それは人々が失敗を恐れているし、失望したくないからだ・・・と書いています。でもリスクをとらずに静止して「クール」を保っているときには、傷つきはしないかもしれませんが、その代わりに人との深い関わりが生まれることも、そこから何かが起こることもない。つまり「かっこ悪くても(傷ついても)かまわないという覚悟の大きさ以上に生きることの喜びを感じられることはない」 ということです。私たちがネガティブと受け取る感情を避けようと心を閉ざしながら、喜びや愛情といった部分だけを心ゆくまで感じることはできないからです。彼女が引用していた映画“Almost Famous” (邦題「あの頃ペニー・レインと」 )に出てくるこの会話では、 この世に存在するあらゆる偉大なる芸術はuncoolということがテーマになっている、と語られています。心を閉ざして静止したまま「クール」に生きるか、傷つくかもしれないリスクをとって心を開いて、真に「生きている」という実感を味わうか。選択肢は常に私たちの手の中にあります。
“The only true currency in this bankrupt world is what we share with someone else when we’re uncool.”