Archive for October, 2010

私のヒーロー達が出会った夜

10/29/10

「世界征服へのやさしい手引き」を書いたクリス・ギレボーの全米ブックツアーが進行中です。昨日は夜7時から、アトランタでイベントがあることをFacebookで現時時間の6時半過ぎに知った私は、出張でたまたまアトランタに居る夫に電話で知らせ、そのイベントに行ってもらいました。夫にとってクリスは「ブロガーで、飛行機のマイルを集めることにやたら詳しくて、私がインスピレーションを得ている人」という程度の認識があるだけの存在でしたが、昨日を境に「現実の人」になりました。

自分が「いいな」・「やりたい」と思っていること、あるいは「一生懸命取り組んでいること」について、パートナーに理解してもらうこと。これは私にとってとても大切なことです。それだけでなく、私がそういったことの情報やインスピレーションをどこから得ているのかを知ってもらうという意味で、昨日の夜、夫がそのイベントで実際にクリスの話を聞き、またクリスのメッセージに賛同して集まっている大勢の人たちと交流する機会があったことは本当に嬉しい出来事でした。各都市でのイベントは、クリスの呼びかけに応えたボランティアによって場所をおさえたり告知したりなどの企画・運営が行われますが、昨夜のアトランタでのイベントは、他の参加者のブログを見る限りでも、クリスにとってもかなり思い出深いもののひとつになったようです。クリスは最近タイのチェンマイに行ったときに、虎の檻の中に入れる園に行って、自分の本を持って虎と写真を撮ったのですが、その風景を誰かが壁紙に描いてそれが飾ってあったそうなのです。(その写真はこちら。クリスの顔の部分がくり抜いてあって写真を撮れるようになっています。遊び心満載のおもてなし!)

ブックツアーのイベントで何が起こるかは、それぞれの場所で集まる人数や、参加者の希望にもよるそうですが、昨夜はクリスの講演がありました。自分のやりたいことをしながら、他の人の役に立つようなことをすること。「どうやって早く終わらせるか」という効率ばかりを追い求めるのではなく、「なぜそれをするのか」という目的をもって、ひとつひとつのことを行うこと。「パーソナル・ブランディング」でなく「パーソナリティ・ブランディング」を意識すること、などについて話があったそうです。

9月に発売された彼の本“Art of Non-Conformity” は全米の書店やオンラインで購入できます(一時はあまり売れすぎてアマゾンで値段が下がり、$5台にまでなっていました)。また「Lifehacking.jp」というサイトを運営している堀正岳さんという方のレビューをこちらで読むことができます。現在アメリカ在住で、これらのトピックに興味がある人は、是非こちらで今後のブックツアーのスケジュールをチェックしてください。クリスがあなたの住む町にやってくるかもしれません。

映画「The Social Network」

10/22/10

Facebookの誕生秘話に基づいて作られた映画「The Social Network」を観てきました(原作は「The Accidental Billionaire」)。最近日本でも多くの人が使い始めたFacebookについての映画。「面白い」との評判も見聞きしていたので、けっこう期待して行きましたが「話についていけるかどうか」という一抹の不安も。

予感は的中し、冒頭の主人公とガールフレンドの会話のシーンから「え~、会話が速すぎ!字幕が欲しい!!」何しろ会話のスピードが速いのです。私の大好きな映画『Good Will Hunting』で、マット・デーモン演じる主人公のウィルが、バーで女の子に対して知識をひけらかしていたハーバードの学生を言い負かすシーンがあるのですが、それを彷彿とさせるような感じでした。また、映画全体での早口のやりとりや、ここぞという時のちょっと嫌味なくらい頭のよさを見せつける切り替えしなど、「うーん、この感じはどこかで見たことが・・」と思っていたら、案の定、「The West Wing」(邦題:ザ・ホワイトハウス)のAaron Sorkinが脚本だったのです。なるほど、道理で。(これもまた私の大好きな海外ドラマで、7シーズン全て観ました)監督はあの『ファイト・クラブ』のDavid Fincher。

映画は二つの別々の訴訟のシーンが交互に出てきて、弁護士がお互いに「何があったのか」を尋ねていくという構成でストーリーが語られていきます。「事実に基づく話」とは言われながらも、実際には全てが真実ではなく、フィクションもかなり入っていますが、「結局のところ『プログラミングと訴訟についての映画』をここまで面白くした功績は大きい」という、この英語のレビューにもあったように、映画としては面白かったです。

家に帰ってきて色々インターネットで調べてみたら、やはり「ここは真実ではない」という解釈も交えた記事が続々と見つかり、Facebookの会社としての見解やマーク・ザッカーバーグ本人の映画についてのインタビューなどもありました。マーク・ザッカーバーグも、映画の中では、スティーブ・ジョブズを彷彿とさせるような描かれ方をしていたように思います。自分が「これだ!」と思ったことに対しては、それが元々は誰のアイディアだったかなんてことは気にせずに、とにかく突き詰めてみる。英語では “It’s better to ask for forgiveness than for permission” という言い回しがあります。周りの人に「これやってもいい?」と許可を得るのではなく、とにかくやってみて後から謝ればいい、というような感じです。周りに気を使いすぎたり、”Playing nice” (“いい人”に振舞うこと)でやりすぎたり、あるいは誰かに勝ってしまうことを恐れて小さくまとまるより、自分の信じる道を進み、その過程で敵を作ってしまったとしてもそれは税金のようなもの、という考え方さえ読み取れます。

映画の最後のシーンの決めの台詞は実際に劇場で見ていただきたいのでここでは書きませんが、来年1月に日本で公開されるというこの映画で、日本でのFacebookユーザーも加速的に増えるかもしれません。家に帰ってきても早速Facebookを開いて感想を書いたり友達と会話をする私たち。Facebookなしの生活は考えられない人も多いことでしょう。そう考えると、やはりマーク・ザッカーバーグはVisionaryだったのだと納得せざるを得ません。

優れたリーダーは「なぜ」から始める

10/19/10

TEDTalkでの“Start with Why”というスピーチで有名なサイモン・シネックが、サンディエゴ大学で11月6日(土)に行われる“It Takes A Village to Create Change”という会議で基調講演をします。

このスピーチの中で、サイモンは「なぜ」何かをするか、ということが最も大切だ、と述べています。

世界で成功している会社や、人を動かす力のあるリーダーは「Why(なぜ)」→「How(どのように)」→「What(何を)」という順番で考え、またその順番で対話をしている・・・と。それが効果的な理由は、人は「何を」でなく「なぜ」に動かされるからです。

サービスや商品を売るにしても、チャリティなどの活動に賛同してほしいと思っていても、やることは同じです。“Find people who believe what you believe” - つまり、「自分が信じていることを信じている人を見つけること」。そのためには、自分が「なぜ」何かをするのかを知っていることと、それを人に説明できることが非常に重要になります。サイモン・シネックは、この点をアップルコンピュータ、ライト兄弟、マーチン・ルーサー・キング牧師などの例を使って説明していきます。

(日本語の字幕つきで見たい方は、こちらをクリックしてください)

このサイモン・シネックのスピーチを生で聴くことができる”It Takes A Village to Create Change” 会議。また、彼の基調講演の後には様々なトピックのワークショップが行われます。サンディエゴにお住まいの方、是非ご参加ください!

親友のお母様

10/09/10

サンノゼに住む親友のマリのお母様が昨日亡くなりました。癌が再発したことがわかって、涙声ながらも「これからまた頑張って闘う」と言っていたのは9月9日のこと。それからちょうど一ヶ月であっという間に逝かれてしまいました。

winter20flowerマリは2週間ほどずっと病院に寝泊りして、実は先週の土曜日に「もう明日にでも」という状態だったそうでした。もう死ぬことはわかっていて、でも少しでも長く生きて欲しくて、でも苦しんで欲しくなくて・・・この2週間、どんな思いで彼女は病院でお母様の側についていたでしょう。マリが「もうだめそう」と言っていた先週は、私は「突然の別れもつらい。目の前で死なれるのもつらい。でも選択肢があるなら、私はマリのように最後までみとってあげたい」と思っていました。今でもそう思っていますが、「もう助からない」とわかってからも10日近く、避けられないその時を待ちながら過す時間も、心身ともに消耗するものだったに違いありません。

昨日の夜、電話で話したとき、マリは驚くほど落ち着いていました。ただ単に医療を行うだけでなく、ホリスティックな考え方を採用しているその病院では、とても手厚いケアを受けたそうです。また、患者だけでなく付き添いの家族に対しても細やかな気遣いがあり、ビジュアリゼーションという方法の瞑想をガイドしてくれる人が来て、3回ほどそれを行ったということでした。多分、その2週間と言う時間があったから、マリはお母様の死を受け入れる準備ができたのでしょう。「自分はキリスト教ではないけど、母の魂はどこかにあると思うし、心を静かにしてオープンにすれば、母親のプレゼンス(存在)を感じることができると思う」と言っていました。「妹や父親はそんな風にはとても感じられなくて、ただ悲しむだけでかわいそうだ」とも・・・

面白かったのは、マリがこの話を始める時、”You became much more spiritual than the time we first met” という前置きをしたことでした。「あなたは私たちが最初に会った時よりもずっとスピリチュアルになったわよね」ということで、それには私も思わずにっこりしてしまいました。こういう話は、話す相手を選ばないと・・という日本人みたいな気遣い(彼女のお母様は日本人、お父様はアメリカ人)もそうですが、実際に私自身もそうだな、と思ったからです。みろくを亡くしたこともそうですが、3年前にインディゴ・ビレッジに出会ったことも大きなきっかけだったと思います。特に特定の宗教や宗派の考え方で・・・ということではないのですが、人生とは、生きるとは、死とは・・ということに対して以前よりもずっと興味があることは確かです。また、国連に勤務している時にジレンマとしていつも感じていた貧富の差や、「与える側」「与えられる側」の差にも、当時とは違う考え方をしている自分に気がつくこともあります。

大学院時代のルームメイトだったマリと、当時は考えられなかったような話を二人でしていることに、時の流れとともに、同じ言葉で話ができる嬉しさも感じました。マリのお母様は私も何度もお会いしたことがありますし、アメリカに留学で来た私を家族のように受け入れてくれた本当に素晴らしい方でした。マリのお母様の冥福をお祈りします。

父の言葉

10/05/10

前回のエントリー「The Remembrance Courseについて」でも述べましたが、私たちの人生観、世界観というのは、幼少期の体験がもとになって形成されていfather-and-son-beachます。これは、何もネガティブなことばかりとは限りません。私はMy Peaceful Familyという会社を立ち上げて、様々な活動をしていますが、そのひとつに「自己発見・自己実現のサポート」があります。何故これが大切か?というと、本当に自分の好きなことや、やりたいことに満ちた生活をすることが、心穏やかになるひとつの大きな要因だと思うからです。

このあたりのことを、Facebookのプロフィールに載せる作業をしていました。最近になってFacebookがどれほど日本でも注目されてきたかということに気がついたので、今まで英語ばかりだったページを書き直し、日本語での情報発信を増やしていこうと、その作業をするうちに改めて思い出した昔の記憶のシーンがありました。

私が小学生だった時のことです。ある日、家族で食卓についてご飯を食べながら、「将来何になりたい」という話をしている時だったのでしょうか、父がこう言ったのです。「自分とよーくおはなしをして、大人になったら、本当にやりたいことをするんだよ。そうしたら幸せになれる」と。その時、4年生かそこらだった私は「自分とおはなしをするってどういうこと?」と思いました。でもその時に感じた、何ともいえない、勇気が湧き上がってくるような、将来が楽しみになるような気持ちは覚えています。

私はそれから、高校の時にドイツ語も大してできないまま一年間ドイツに交換留学をしたり、アメリカの大学院時代にはジンバブエの非営利団体でインターンシップをしたり、色々なことを経験してきました。その中には、結婚でアメリカに移住するために国連を辞めたり、今回は安定した職場を辞めて起業したり・・・と、人から見ると「勇気があるね」「大丈夫なの?」と言われるようなこともあります。今から考えると、これらの活動の原動力は、あの時の父の言葉だったのかな・・という気がしています。今幸せかどうか?と問われれば、間違いなく幸せです。もちろん、自分ひとりの力ではありませんし、周囲の愛情や理解にとても恵まれていると日々実感しています。でも、「私はこれがやりたい」と表明することで初めて得られるサポートもありますので、自分を信じて、最初の一歩を踏み出すことも必要です。

皆さんにも、是非「自分とよーくおはなし」をしてほしいと思います。そして、周囲の未来ある人々にもそのやり方を教えてあげてください。